公益社団法人 愛知県診療放射線技師会

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医療用放射線Q&A

医療用放射線についての知識を深めていただくために、皆さまからよくお寄せいただく疑問をまとめました。

  1. Q1.放射線とはどんなものなのですか?
  2. Q2.なぜ放射線を医療に利用しているのでしょうか?
  3. Q3.私たちはエックス線検査以外に、放射線を受けているのでしょうか?
  4. Q4.何回もエックス線検査を受けているのですが、大丈夫でしょうか?
  5. Q5.妊娠と知らずにエックス線検査を受けてしまいましたが、心配はありませんか?
  6. Q6.エックス線検査の時に脱衣するのはなぜですか?
  7. Q7.胸部のエックス線写真を撮影するときに、息を吸ってとめるのはなぜですか?
  8. Q8.MRIとはどんな検査ですか?
  9. Q9.CTとはどんな検査ですか?
  10. Q10.PET(PET-CT)とはどんな検査ですか?
  11. Q11.核医学(アイソトープ)検査とはどんな検査ですか?
  12. Q12.マンモグラフィとはどんな検査ですか?
  13. Q13.骨密度測定とはどんな検査ですか?
  14. Q14.超音波検査とはどんな検査ですか?
  15. Q15.IVRとは?
  16. Q16.放射線治療とは?
  17. Q17.造影剤とはどんなものですか?
  18. Q18.造影剤に副作用はありますか?

Q1.

放射線とはどんなものなのですか?

放射線は、エックス線やガンマ線など多くの種類があり、その性質やエネルギーの違いを利用して医療、農業、工業などさまざまな分野で利用され、病気の診断や暮らしを豊かにするために役立っています。

医療に用いられている放射線は、その種類やエネルギーにより程度の差はありますが、次のような性質を利用しています。

イラスト:放射線とはどんなものなのですか?

ポイント

  1. 物質を透過する性質〔透過作用〕
  2. 写真フィルムを感光させる性質〔感光作用〕
  3. ある物質にあたると蛍光を発生させる性質〔蛍光作用〕
  4. 物質を透過するさい、その物質を作っている原子や分子にエネルギーを与えて、原子や分子から電子を分離させる性質〔電離作用〕

《 memo 》

  • 透過作用、感光作用、蛍光作用を利用してエックス線検査が行われています。
  • 電離作用により細胞の増殖を抑え、かつ壊死させる作用を利用して放射線治療が行われています。

Q2.

なぜ放射線を医療に利用しているのでしょうか?

それは、身体に傷をつけることなく、病気の診断や治療に用いられ、健康を守るのに役立っているからです。

医療においては、エックス線装置、CT、PET-CT、放射線治療装置などの医療機器の飛躍的な進歩により診断・治療技術に活かされ、放射線は現代医療には不可欠なものになっています。
診療放射線技師は、放射線を取り扱う専門家として、患者様の被ばく(不利益)を可能な限り低く抑え、かつ病気の早期発見やがん治療の成果(利益)が、なお一層上がるように努力しています。

イラスト:利益と不利益のバランス

ポイント

国立がんセンターがん対策情報センターの資料によると、40歳を過ぎると急激に“がん”の罹患率が増加します。適切な放射線管理をした上で、見えないリスク(被ばく)を恐れるよりも、現実のリスク(がん)に対処する事が大切です。

Q3.

私たちはエックス線検査以外に、放射線を受けているのでしょうか?

私たちは宇宙や大地、人間の体内や食物など自然界から様々なかたちで、さけることのできない自然放射線(年間約2.4ミリシーベルト)を受けています。

イラスト:自然放射線による被ばく

ポイント

外国には自然放射線の量が大変多い地域があります。
ブラジルのある地域では日本の70倍もあり、アメリカのデンバーでは5倍近くあります。
このことは1年間に自然放射線を胸のエックス線写真1400回分受けている地域もあるということになります。このような地域を対象として色々と調査が行われていますが、人体に対する放射線の影響が現われたという証拠はありません。

Q4.

何回もエックス線検査を受けているのですが、大丈夫でしょうか?

診療に用いられる放射線の量はごくわずかですので心配はいりません。

放射線は電波や光と同じで体に蓄積される事はありませんが、放射線被ばくによって遺伝的影響や発がんに関係すると考えられています。
100ミリシーベルト以上では発がんのリスクが確認されていますが、放射線被ばくによって遺伝的影響が増加したということは確認されていません。
100ミリシーベルト以下の低線量の被ばくでは放射線の影響は小さいと考えられます。
実際には、煙草やストレスなど日常生活の中にある様々なリスクの影響の方が大きくなるため、放射線による発がん率の増加は確認されていません。
放射線から受けるリスクよりも、検査を受けられる方が健康管理に役立つと考えます。安心して検査を受けて下さい。

イラスト:放射線量の比較

ポイント

「ミリシーベルト:mSv」とは放射線量の単位の一つであり、実効線量を表します。 がんや遺伝的影響など、体全体が受けたダメージの度合いを評価する場合に用いられます。

Q5.

妊娠と知らずにエックス線検査を受けてしまいましたが、心配はありませんか?

胸部のエックス線検査では胎児にエックス線が直接あたる事はありませんし、腹部のエックス線検査や通常のCTなどでも放射線の量はごくわずかですので心配はいりません。

イラスト:妊婦さんの場合

受精後から8日までの超着床前期の間に100ミリグレイを超える線量を受けた場合であれば、流産を起こす場合がありますが、そうでない胎児は正常に発育します。
妊娠と気づかずにエックス線検査を受けられる場合は、受精後から1~2ヶ月の時が最も多いと考えられます。
受精後1~2カ月では器官形成期と呼ばれ、身体の臓器や組織が形成される時期です。この間に胎児が100ミリグレイを超える線量を受けなければ形態異常は発生しません。
国際的な勧告を出しているICRPから100ミリグレイ以下の被ばくは妊娠中絶の理由にならないと明確なメッセージも出されています。
病院の通常の検査で使用される放射線量は非常に少なく、100ミリグレイを超える線量にはなりません。
しかし、検査によっては放射線量が増える場合もありますので、妊娠の可能性がある場合には医師や診療放射線技師に相談してください。

ポイント

「ミリグレイ:mGy」は放射線の単位の一つである吸収線量を表し、放射線を受けた部位(臓器)の放射線の量を表します。

Q6.

エックス線検査の時に脱衣するのはなぜですか?

衣服を着て撮影すると、衣類、財布、ボタン、湿布などが写真上に写り、診断の邪魔になります。締め付けた衣類やベルトも診断の妨げになります。

より良いエックス線検査を受けていただくために脱衣と検査衣の着用をお願いします。

イラスト:脱衣と検査衣の着用をお願いします

ポイント

衣服や装飾品以外にもネックレスや下着のホック、ワイヤーなどが写ります。
また、撮影する部位によっては、補聴器、ピアス、鍼灸用の針、使い捨てカイロなどが写ります。
受診や検査の際には医師または診療放射線技師にお申し出下さい。

Q7.

胸部のエックス線写真を撮影するときに、息を吸ってとめるのはなぜですか?

息を止めるのは動きによって写真がボケないようにするためです。

胸部エックス線写真

ポイント

息を吸い込まなくてもエックス線写真は撮影できますが、息を吸い込むと肺に空気が入って肺が広がり、気管支・血管など肺内の構造が見やすくなり、より的確な診断ができます。

Q8.

MRIとはどんな検査ですか?

人体の各細胞が持っている磁気性を利用した方法で、強力な磁場内で体内の水素原子に高周波(ラジオ波:RF)をパルス状に照射すると、組織内の水素原子はエネルギーを吸収し励起状態となり、高周波を切ると元の状態に戻ります。
この間に生ずる信号(情報)をコンピュータ処理して得られた画像をMRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)と言います。

頭部や腹部をはじめ人体各部位の病巣(出血・腫瘍など)の検索と、従来の各種検査法では困難とされていた脳幹部から脊髄にいたる中枢神経系や頚部の診断に威力を発揮します。MRIは見たい断面を縦・横・斜めなど任意に表現できるという特徴を持っていますが、一連の検査には30分程かかります。また、磁場の中で高周波を人体に照射しますので、ペースメーカーや体内に磁性体が入っている方は検査ができない場合があります。入れ墨や化粧品の種類によってはやけどをする可能性がありますので注意が必要です。放射線を使いませんので被ばくの心配はありませんが、高周波が胎児に対してどのような影響を与えるかはまだ研究途中ですので、妊婦さんの検査はどうしても必要な場合に限って行われています。

MRI検査

ポイント

  1. 磁場と高周波を使います(放射線は使いません)。
  2. 検査時間は30分前後です。
  3. ペースメーカーや磁性体(金属)、入れ墨、一部の化粧品など、検査出来ない場合があります。
  4. トンネル状の撮影装置に入ることが多いので、閉所恐怖症の方は注意が必要です。

Q9.

CTとはどんな検査ですか?

エックス線を360度方向から照射し、人体を透過したエックス線を測り、コンピュータを使って輪切り断面を画像化するのがCT(Computed Tomography)です。

以前は横断面しかできませんでしたが、技術の進歩により縦断面、斜断面等任意の断面を素早く作り出すことが可能となり、短時間に優れた画像情報をもたらす検査として緊急性が求められる医療に必要不可欠な検査となっています。また、造影剤等を用いることで腫瘍や血管等が鮮明に映りその有効性が向上します。
エックス線による被ばくを伴うことから、より低被ばくでより高画質の機器の開発が日々行われています。

CT検査による画像診断の一例

胸部CT画像

胸部CT画像

エックス線撮影では見落とされる小さな病変を検出します。また1回の撮影で様々な方向からの観察が可能で病変の所在を診る事ができます。

心臓CT画像

心臓CT画像

心臓CT検査は心臓カテーテル検査に置き換わる低浸襲検査として現在確立されています。

腹部血管の3D画像

腹部血管の3D画像

病変部に関わる血管の同定や手術のナビゲーションに利用されています。

CT検査画像

Q10.

PET(PET-CT)とはどんな検査ですか?

PETはPositron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)の略称です。陽電子という放射線を放出する元素の入った薬を静脈に注射し、専用のカメラで撮影することにより投与した薬の体内分布を見ることができます。

この検査では、18F-FDGという薬を使用した検査が主流であり、検診などがんの早期発見や診断に貢献しています。18F-FDGは18F(フッ素)という陽電子放出核種にFDGというグルコース(糖の一種)に似た成分を結びつけてある薬で、通常の細胞よりも多くの糖を取り込むがん細胞の性質を利用し、がんの有無や広がりを調べることができます。PETの弱点として、体内に薬を取り込んだ部分しか画像化しないため、どの部分に取り込まれているかわかりにくいことがありますが、その弱点をカバーできるようCTを同時にとることができるPET-CTとして、PETとCTをひとつの装置にしたものが使用されています。

検査は次の様な手順で行います

  1. 点滴の要領で、静脈に薬液を注射します。
  2. 注射された薬液が全身にいきわたるまで、静かに過ごします(30分~1時間程度)
  3. 寝台に横になり装置を通過しながら全身の撮影をします(30分程度)
  4. 画像が鮮明に撮れていれば、検査終了です。

これまで難しかったがんの早期発見を可能にしたPETですが、胃や食道などの粘膜に発生する早期のがんや、肝細胞がん、胆道がん、白血病などに対しては有用性が低いといわれています。
その他にもPET検査で使用する元素はC(炭素)、N(窒素)、O(酸素)など体を構成している元素を用いていますので、ほとんど副作用はありません。また、それらの体内での分布を見ることにより自然な形での体の機能を調べることができます。

PET(PET-CT)検査

ポイント

  1. 人体の機能的な診断情報が得られます。
  2. 全身の検査として広く用いられています。
  3. 検査のための拘束時間が、他の検査に比べて長くなります。

Q11.

核医学(アイソトープ)検査とはどんな検査ですか?

放射性医薬品という微量の放射性同位元素(ラジオアイソトープ:RI)を含んだ薬を注射したり飲んだりした後、ガンマカメラという撮影装置で体内から出てくる放射線(ガンマ線)をとらえ画像化します。 CTやMRI検査では形・大きさ(形態)を調べますが、RI検査では主に臓器の働き具合・血流(機能)を調べます。それにより、病気の有無や病態の把握のための診断が行えます。

検査する目的の臓器に薬が集まった状態で撮影を行うため、薬を投与後すぐに撮影を開始する場合や、投与後数時間または数日おいて撮影を開始する場合があります。また、複数回撮影を行う検査もあります。
ほとんどの検査では、検査用ベッドに10~30分間静かに横になっている間に撮影は終了しますので、苦痛の少ない検査法です。
体内に投与された薬から出る放射線は時間とともに減っていき、薬そのものも体外へ排泄されますので、身体への影響については心配ありません。検査で受ける放射線の量は、CT検査や胃のエックス線検査と同じくらいかそれ以下です。

核医学(アイソトープ)検査

Q12.

マンモグラフィとはどんな検査ですか?

マンモグラフィというのは乳房エックス線撮影のことです。乳房撮影専用エックス線装置を用いて乳房の病変(乳がんや乳腺症など)を写し出します。

乳がんは現在のところ血液検査に異常が現れないため、しこり、乳房の形の変化・痛み・乳頭からの異常分泌物などの症状が現れ発見される場合がほとんどです。その際に行われる検査は、おもに視・触診とマンモグラフィ、超音波(エコー)検査です。それらの検査により、乳腺内の病変の有無や良性・悪性の判断を行います。また、しこりを形成しない乳がんなど外見からわかりにくいものもマンモグラフィを撮影することにより、画像に写し出され発見される場合があります。
マンモグラフィは撮影の方法に特徴があります。片方ずつの乳房を別々に撮影しますが、その際にしっかりと引き出し圧迫を加えて、乳房を平たく薄く延ばした状態で撮影します。乳房は、乳腺・脂肪・血管・皮膚など、やわらかい組織で構成されており病変を写し出し難い器官であるためにしっかりとした圧迫を行い、病変を発見しやすい画像にすることが重要です。多少の圧迫感はありますが、充分な圧迫によって写真が鮮明にでき上がるばかりでなく被ばくの低減にもなります。余分な力を抜いてリラックスして検査を受けて頂くことが大切です。

マンモグラフィ

ポイント

  1. 乳房を直接挟みこんで撮影します。その際に引き出したり押さえたりします。
  2. 乳房をしっかりと圧迫して撮影するので局所的な圧迫感を伴います。
  3. 生理周期によって胸の張りがある場合は、張りが収まる周期に検査を受けて頂くほうが比較的楽に検査が受けられます。

Q13.

骨密度測定とはどんな検査ですか?

骨密度測定は、主に骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の診断や評価に用いられています。
骨密度測定の方法として、DXA(デキサ)法、超音波(US)法、MD(エムディ)法などがあります。

DXA法 …… エネルギーの低い2種類のエックス線を使って測定します。前腕部や腰の骨(腰椎)を測定するのが一般的です。
DXA法
US法 …… 踵(かかと)や脛(すね)の骨に超音波をあてて測定します。
MD法 …… 手の骨と厚さの異なるアルミニウム板とを同時にエックス線で撮影し、骨とアルミニウムの濃度を比べることによって測定します。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨形成よりも骨分解(吸収)速度が高いことにより、骨の強度が弱くなる(骨がもろくなる)症状をいいます。これにより背骨の変形や骨性の痛み、さらに些細な衝撃での骨折等を引き起こします。大腿骨や股関節等骨折の部位により、生活の質(QOL)を著しく低下させ、高齢者の場合寝たきりや認知症の誘発につながります。

腰椎比較写真

骨密度の正常値は、
成人(20~44歳)の平均値をもとにしています。

基準の80%以上:正常
   70%未満:骨粗鬆症

Q14.

超音波検査とはどんな検査ですか?

超音波(Ultrasound:US)検査は、耳に聞こえない程度の周波数の高い音波を体内に向けて発信し、返ってくる音波(エコー)をとらえて画像化したもので、略して「エコー」とも言います。超音波には、臓器や組織の境界で反射するという性質があり、臓器の深さや腫瘍があるかないかなどによって反射時間にズレが生じます。超音波画像は、この反射の強さと時間のズレから組織の性状や位置の情報として濃淡で表わされています。

超音波検査は患者様に苦痛を与えることなく、何時でも手軽に検査できます。放射線被ばくがないため、妊婦検診など産科でも多く使われています。肝臓・胆のうなどの腹部臓器や甲状腺・乳房の他にも、内視鏡の先端に超音波振動子を取り付け、腹部の深部にある膵臓などを描出したり、心臓・血管内に入れて血流を計測したり、血管壁の状態を見ることもできます。また超音波検査用の造影剤を使用することで、肝臓などの腫瘍や治療効果を判定することも行われています。

超音波検査

ポイント

  1. 超音波を使用していますので、放射線被ばくはありません。
  2. 検査目的部位(腹部、心臓、乳房、甲状腺など)をプローブといわれる装置で、押さえながら検査を進めます。
  3. プローブと人体の間に、検査用のジェルを塗布して検査を行います。

Q15.

IVRとは?

IVRとは、インターベンショナル・ラジオロジー(Interventional Radiology)の略で、画像診断装置(血管撮影装置、エックス線透視装置、エックス線CT装置、超音波装置など)を用いて、画像を見ながら体内にカテーテル(細い管)を入れて病気の治療を行うことをいいます。

技術の進歩によって、正確かつ安全に器具を経皮的(身体の外から刺した針などを通して行う方法)に体内の病変部に到達させることができるようになり、これまで外科的手技(皮膚を切開して行う方法)によって行われていた治療がIVRで可能となってきました。
IVRは、病気の場所だけを正確に治療できるため、がん治療においては肝臓がんなどに広く応用され、外科手術・化学療法・放射線治療に続く第4の柱として期待されています。また、脳梗塞、心筋梗塞など緊急状態からの救命に有効な治療方法です。
IVRには血管系IVRと非血管系IVRに大別され、病気の種類や状態によって選択し、時には組み合わせて治療することもあります。

血管系IVR

  • 血管塞栓術(脳動脈瘤塞栓術など)
  • 血流改善(脳梗塞・心筋梗塞など)
  • 動注化学療法(肝臓がん・子宮がんなど)
  • 血管内異物除去術

血管系IVR

非血管系IVR

  • 各種ドレナージ術(閉塞性黄疸など)
  • 経皮的アルコール注入療法(肝臓がんなど)
  • 経皮的脊椎形成術
    (圧迫骨折に対する骨セメント注入療法)

非血管系IVR

PCI(Percutaneous Coronary Intervention:経皮的冠動脈形成術)

細くなった(狭窄した)心血管をバルン(風船)の付いたカテーテルでステント(金属)を押し広げて血流を改善する治療方法

ポイント

IVRは、体内の病気をできる限り身体に傷を残さずにやさしく治す画期的な方法であり、その可能性はさらに無限に広がっています。

Q16.

放射線治療とは?

放射線治療とは、腫瘍(がん)に対して身体の外部または内部から放射線を照射し、腫瘍を壊死または縮小させる治療で、手術や抗がん剤治療と同じくがん治療法のひとつです。

放射線治療の一番の利点は、手術とは異なり容姿や機能を温存したまま治療ができることで、初期の舌がんや喉頭がんなどでは治療方法の第一選択となっています。また、照射する放射線量や照射部位・範囲にもよりますが、抗がん剤や除痛剤と比べて副作用も少なく、限局した範囲への治療に適しています。
放射線治療の実施にあたっては、まず放射線治療医が患者様を診察し、放射線治療が有効かを判断します。放射線治療の適応がある場合には、画像情報(エックス線写真、CT、MRIなど)を取得し、治療範囲や放射線の照射量を決定します。次にコンピュ-タにて治療計画を行い、放射線治療医の確認・承認の後、患者様への治療が開始されます。

放射線治療

ポイント

近年、放射線治療装置および照射技術の進歩により、病態に合わせた照射方法の選択が容易になりました。また、放射線治療に利用される放射線は主にエックス線・ガンマ線ですが、粒子線(陽子線、炭素線など)照射が行える施設が増え、より治癒が期待される治療を受けて頂ける環境になりつつあります。

Q17.

造影剤とはどんなものですか?

造影剤とは、検査目的の臓器と周囲の組織との間に濃度コントラストの差を生じさせ、目的臓器の位置、形状、機能、病的変化などを明瞭にして診断能を高める薬剤です。造影剤を使用することにより、検査目的の臓器と、その周辺の組織との区別がしやすくなります。

  • 造影剤の種類には、食道・胃・十二指腸・大腸検査に用いられる硫酸バリウム、造影CT・尿管撮影・血管造影検査に用いられる水溶性ヨード造影剤などがあります。
    また、MRI検査に用いられるガドリニウム造影剤や、超音波検査用の造影剤もあります。
  • 造影剤のほとんどは尿あるいは便で排泄されるため、蓄積される事はありません。
  • 投与方法には、硫酸バリウム等の経口投与、水溶性ヨード造影剤、ガドリニウム造影剤等の静脈内注射があります。この他にも肛門から硫酸バリウムと空気を注入して大腸を造影する方法もあります。

より詳細で正確な体内情報が求められるようになるにつれて、造影検査は不可欠のものとなり、造影剤の需要は著しく増加しています。

造影検査画像

Q18.

造影剤に副作用はありますか?

医療用に使用される造影剤は安全な薬剤ですが、造影剤に含まれる成分は身体にとっては異物である為、まれに副作用が起こることもあります。

  • 消化管造影に用いられる硫酸バリウムは、腸内に大量に残ると、コチコチに固まって便秘の原因になります。検査終了後には、できるだけ早く硫酸バリウムを排泄させる必要がありますので、下剤を服用したり、水分を多めに摂るようにしてください。
  • 造影CT検査などに用いられる水溶性ヨード造影剤や、造影MRI検査に用いられるガドリニウム造影剤の副作用には、皮膚症状、呼吸器症状、循環器症状等のアレルギー症状の他に重篤な血圧低下や呼吸困難を生じるもの(アナフィラキシーショック)まであります。
  • 副作用は投与後数分以内に発生するものがほとんどですが、検査終了後(投与後1時間程度から1週間の間)に遅れて副作用がみられる場合もあります。
  • 副作用の危険性を考慮し、検査前に詳細に問診を行った上で慎重な投与を心がけています。

CT検査用水溶性ヨード造影剤

水溶性ヨード造影剤、ガドリニウム造影剤等の副作用

軽症(7~15%)
皮膚発赤、熱感、じん麻疹、くしゃみ、嘔気、頭痛 など
重症(0.02~0.35%)
悪寒、血圧低下、冷汗、チアノーゼ、呼吸困難 など
致死的な症状(0.0009~0.0014%)
ショック、心ブロック、呼吸停止、声門浮腫、肺浮腫 など

ポイント

副作用を起こしやすい人

  • 今までに造影剤による副作用を起こしたことのある方
  • 喘息などアレルギー性疾患をお持ちの方(アレルギー体質の方)
  • 心臓の病気、腎臓の病気、糖尿病、甲状腺の病気をお持ちの方
  • 小児、高齢者の方

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